-ファントムハウス2:僕の人権を返せ!-2P
そんな記憶全くない! 可笑しい! いつ僕が『怖がりじゃないもん! こんなの余裕だもん!』なんて言ったんだ! 絶対脚色してるよ! 全くもう! ファントムハウスなんてぜえっっったい行きたくない! 断固拒否する! 僕はムスッとしながらそんな不満を零していると、
「あら、二人とも早いのね?」
そう言い、ルフーラとクルトを連れたヘレナまでやってきた。
「ねぇ聞いてよ! カルマンが嘘つくんだ!」
「カルマンが嘘ついたりなんていつものことでしょ?」
「ムゥ……そうだけどさ! でも僕、絶対あそこに行くなんて聞いてないし、言ってないよ!」
僕はそう言い、ファントムハウスを指さしヘレナに抗議した。
それを見たルフーラが、
「えっ? あそこ行くの? 僕も聞いてないんだけど」
なんて目を見開きキョトンと首を傾げる。
あっ! ルフーラってファントムハウス苦手だったよね!? よし! これなら僕の言い分も通りやすくなるはず! なんせルフーラは僕たちの中で一番、頭が良いんだ! ルフーラがいれば百人力だよ! 僕はそんな思考を過ぎらせ、
「ほら! ルフーラも巻き込もうとして! そんなのよくないと思う!」
そんなルフーラを盾にしながらカルマンとヘレナに文句を続けた。
だけど、上手くコトが運ぶことなんてなくて──