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-ファントムハウス2:僕の人権を返せ!-1P
約束の場所に着いたのは良い。だけど、明らかに様子がおかしい建物があるんだけど!?
えっ、なにここ。絶対ファントムハウスかなにかでしょ!? しかも看板には、【史上最恐を存分に味わえ!】とか書いてるし! 僕、入らないよ? 絶対、カルマンはここに行こうとしている気がする! なんか、解んないけど、そんな予感が胸の中で渦巻いてる!
そんな不安を胸中に落としていると、
「早いな」
カルマンが後ろから声をかけてきた。
「ヒャッ! ね、ねえ? まさかだけど、あそこに行こうとしてないよね?」
そんな声に驚き、変な声を上げながら僕は、挨拶そっちのけで今日の目的を確認した。
「なにを言っている? おまえもそれを了承しただろ?」
だけど、カルマンはキョトンとした眼差しで僕を見つめ、身に覚えのないことを口にする。
「いや、僕知らないし!」
「はあ? そんなわけないだろ。ちゃんと了承して紙も受け取ったくせに、おまえここに来て怖気付いたのか?」
カルマンはそう言い、くしゃくしゃになった紙を指さし、説明してくれた。
だけど、