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-とある日のファントムハウス-7P
というよりもまだ半分、夢の中?にも拘わらず睡魔が勝っていたからか、適当な相槌を打ちトイレに行こうとする。
が、そんな彼を呼び止め、
「──まあ、良い。ということだから、次の週末この場所に来い」
そう言い、リーウィンに一枚の紙を渡した。
「ん……? うん」
「俺はまだ、仕事がある」
そして寝ぼけていたとはいえ、適切と言えそうな相槌を打ち、あろうことかその紙を受け取ってしまったリーウィンに、カルマンはなんの疑問を感じず、要件を伝えたあと家をあとにしたのだった。
そのあとリーウィンは、トイレへ行き、ヘレナがいることなどすっかり忘れ、スヤスヤと自分のベッドに入りお昼寝を再開させ──
※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※
そして日々は慌ただしく過ぎ約束の日の前夜──。
「えーーーー!?」
リーウィンは、くしゃくしゃになった一枚の紙を見つけ絶叫していた。
「おまえ、うるさいガウ」
「あっ、ごめん」
リーウィンは紙を見て、えっ、どういうこと? ここに行かなきゃいけないの? そんな記憶全くないんだけど……