-とある日のファントムハウス-5P
「どうしてリーウィンに暇かどうか聞いたのよ!」
そんなヘレナの疑問を機に、話はまともな方向へ軌道修正されつつあった。
「新しくファントムハウスができたらしくてな」
「ファントムハウス……?」
突如としてでてきたその単語に、どうしてそんな所へ? そう聞きたそうにヘレナは目をぱちくりと瞬かせ、キョトンとする。
「リーウィンはかなりのビビりだからな」
「あ〜。なるほどね! それはとても楽しそうね!」
その一言で、カルマンがリーウィンをファントムハウスへ連れていく気満々というのがよく判る。
彼女もそれを瞬時に理解したのか、そんな明るい声色を発する。
彼の中では、特訓の一環に過ぎないのだが、彼女は全く違うことを脳裏で展開してた。
ファントムハウスとはすなわちお化けが出てくる家。つまりだ、対象者を驚かせ恐怖という感情を無理やり引き出す厄介なアトラクション。
そこは暗闇に近く、視界はかなり不良。カップルの間では、イチャラブポイントとして人気も非常に高い。ヘレナはそれに乗じてリーウィンとイチャコラしようという算段を頭の中で巡らせているのだ。
そしてニヤリと企むような笑みを一つ、