583/1666
-とある日のファントムハウス-4P
※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※※ ※ ※
カルマンとヘレナの言い合いを子守唄に、スヤスヤと寝息を立て昼寝をしてしまったリーウィンを他所に、二人はいつも通り言い合いを続けていた。
いつもならカルマンがヘレナに『バカ女』などと言い放ち、それに激怒した彼女が彼に突っかかるというもの。だが今回に限っては、『リーウィン』の嫁についての言い合いだ。
なんとも陳腐な言い合いである。
「リーウィンがおまえを嫁にすると思うのか?」
「それはどういう意味よ!」
「そのまんまだ。あいつの中でおまえは暴力女だろ?」
そんな陳腐な言い合いは、二時間にも及び続いたのだが、最終的にはカルマンがリーウィンを嫁に迎えるのか、などとわけの解らないことをヘレナが言ったことにより、一気に雲行きが怪しくなりポンコツで手に負えないくなったため割愛する。
それからさらに二時間経ったあと──