-とある日のファントムハウス-2P
そもそもカルマンが殴らなきゃ良かったんだ! しかも、「暇か?」ってそりゃ警戒するってもんでしょ! ほんと二人が揃うとろくなことにならないんだから! 僕はそんな不満を滝のように零しながら、
「じゃあ要件を早く言ってよ! それでまーた変なことに巻き込むようなら、当分カルマンとは口聞かないから! あと、家に来ても入れてあげない!」
僕はそう抗議を続けた。
「どうしてそこで口を聞かないだとか、家にあげないということになるんだ?」
だけど、カルマンはそんな僕の気持ちなんて知らないし、知る気もない。呆れた様子で鼻を鳴らし、僕を蔑む。
「そんなの決まってるでしょ! いっっっつも、カルマンは厄介ごとを持ってくるもん!」
「はぁ──!? 俺は厄介な仕事なんざ持っていった覚えはない」
「いーや! 成れの果ての時と言い、アーム・ド・リーパーの時と言い、二人が揃うとろくなことにならないもん! 他にも魂貸せって言って、魂を守護するモノもいない僕の魂使って殺そうとしたし!」
「はっ、死にかけても死ななかったんだろ? それが結果だ」
とかなんとか言って開き直るもんだから、もう絶句したよね。どうして毎回、僕の人権なくなるの!? 僕の人権返せ!