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【累計10万PVありがとうございます! 水・土更新】未完のゼーレ〜仮初を暴きし世界《Evanescens: Revelans Genesis》  作者: 月末了瑞
序章(起)『母の想いと子の願い』〔世界観や主に過程など〕

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-不潔な幼女-5P

幼女はテーブルから降り、慣れた手つきで淡々としゃ血の準備を始める。


 そして数分後──。


「しゃ血の準備が出来たのだわね。早く片腕を出せなのだわね!」


 幼女はかなり高圧的な態度で指示を出し、上肢台(じょうしだい)を僕の近くに置く。


「どっちの腕が良いのかな?」


「どっちでも良いのだわね。普段、自分が使わない腕を出せばいいのだわね! おまえなら──左腕の方が良さそうだわね!」


 幼女は、この手の質問に慣れているのか、言い終わると同時に、僕の左腕を台に乗せ、駆血帯を巻き始めていた。


「グサッといくのだわね」


 そう言うと、幼女はなんのためらいもなく、少し太めのチューブが付いた針を、僕の腕にグサッと刺した。


「……っ!」


 鈍い痛みが肌から伝い、ピリピリとする感覚に僕は堪えられず眉間に皺を寄せる。そんな僕を見た幼女は、


「痛かったのだわね?」


 僕の腕から流れていく血を見ながら、貧弱な。そう言いたげな目で蔑む。


「ははは。大丈夫です」


 僕はそんな幼女に諦めを覚え、愛想笑いを浮かべて返した。


 だけど幼女は、そんな僕には一切構わず、血を抜いている間、あれから一度も言葉を発することはなかった。


 ただ無言で僕の血を愛らしそうに眺め、時々舌なめずりをしていて……。


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