059.5-フェルの異変-1P
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「ん……?」
目が覚めると、いつの間にか自室のベッドに横たわっていた。
えっと……どうやって帰ってきたんだろ?
それに、馬型のメテオリットや正気を失ったカルマンとの戦闘で負った傷も、きれいに治療されている。
母さんがしてくれたのかな? そんなことを考えながらも脳裏にカルマンの顔が過ぎり──ハッとする。
「……っ! カルマン!」
それと同時に、僕は反射的に体を起こす。
ズキッ──
急に動いたせいか、全身に痛みが走り、ベッドの上で身を捩りながら悶絶する。
痛い、でもカルマンがどうなったのか確認しなきゃ……。僕は痛みを堪えながらも体を起こし──それと同時に、なにかが床に落ちる。
なんか、前にもこんなことが……。そんなことを考えながら、念のため床に落ちたフェルを確認し──僕は息を呑み、
「母さん!!!!!」
大きな声で母さんの名前を呼んだ。
だって、落ちているのはフェルに見えるけど、フェルとは言いきれないナニカが落ちていたんだもん!
えっ、なにこれ!? どちら様!? 僕はパニックになりながらも全身が痛いし……なんて、オロオロしていると、バタバタバタッと大きな足音を立てながら、
「リーウィンちゃん!?」
なんて血相を変えた母さんが僕の元へ飛んできた。そして、事情を聞く前に、「目を覚ましてくれてありがとう!」なんて僕のことを力強くギュッと抱きしめるから、
「痛────っっっっ!!! ちょ、母さん待って!? 少し力弱めて!?」