-死に至る病、それは――-11P
それと同時に、気付いてはいけないものまで見つけてしまった。
カルマンの服はボロボロで、破れた隙間から白く透き通る肌が見え隠れしている。その肌に……あってはならないものが僕の目に飛び込んできた。
見てはいけないものを見たようで、直視するのもためらわれるほど、恐ろしいソレ……。
白い肌に似合わない赤黒い血管のような模様。それがどす黒い色を帯び、体全身を蝕むようにゆっくりと脈打っている。
おそらく、異常な熱を発しているのは……この模様から……。
だけど、それで済ますわけにはいかない。だって、これは〔気枯れ〕の特徴そのものだから。
──気枯れ。魂力を使いすぎた者に現れる、不治の病。
実際に目にするのは初めてだけど、聞いていた話とほとんど一致する。
確か、
〔気枯れは、赤々しい血管のような模様が浮かびあがり、鼓動する〕
そんな感じだったと思う。
でも〔熱〕だけ一致しない。もしかして……気枯れ以外の……なにかが併発している?
どうする? 併症の方は治せる見込みがあるだけど、気枯れは不治の病で直せないとされている。
このままじゃ、カルマンは死んじゃう──