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-死に至る病、それは――-9P

 そのまま流れるように禍々しいオーラを放つ糸を斬りつける。だけど思いのほか頑丈で、簡単には斬らせてくれない。


 火花が散り、火の粉が体に散る。


 熱い、逃げたい。怖い──そんな逃走本能が警鐘のように轟き続ける。


 だけど、体の制御を失った僕は、そんなこと知ったこっちゃない。そう言わんばかりに剣を握る手に力を込め、糸を断ち切る。


 それと同時に、さっきまであったロザルトの壁は役目を終えたかのように徐々に崩れていき、赤い月が顔を覗かせ、全てが終わったと告げるような清々しさを僕に植え付ける。


「ゔゔゔ……」


 だけど、まだ終わらないらしい。理性の欠片もないカルマンは、威嚇するように唸り声を上げ、僕に向かって鎌を振り上げようとする。


 えっ、あの糸は関係なかったの!?


 そう思うけど、体は硬直しているみたいに動かない。動けない。


 カルマンを救えないまま死ぬなんて嫌だ! カルマン、お願い! 元に戻って!


 必死に願っている間に鎌が僕の体を真っ二つにしようと迫り──

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