-死に至る病、それは――-4P
頼るものも……ない、自分を信じなきゃ、なにもできない。
『僕は、僕の力を……信じるしかないんだ……よ』
そう自分に言い聞かせ、僕は足を大きく前に踏み出し──
「主様!」
「えっ? あっ──ゔわっ、っっと!」
──た瞬間、急に白い獣に呼ばれ、驚きのあまりバランスを崩し転びかける。必死に踏ん張り体制を立て直そうとするけど、まだまだ足が覚束なくて……。ほんと、こういう場面で転びかけるなんめ、情けないよね……。そう、自分の要領の悪さに飽き飽きしながらも白い獣に視線を向ける。
「えっ、どうしたの!?」
だけど、僕の目の前に広がる光景は予想だにしなかったものだった。
どうしてか判んないけど、白い獣は今にも消えそうな儚い光を漂わせている。
どうして? なにが起こってるの? そんな疑問が溢れ、理解が追いつかない。でも、消えようとしているのは見て解る。だけど、どうして消えかけているのかまるで判らない。うんん、そもそも急に現れたんだから急に消えてもなんらおかしくはないよね……。
でも……カルマンをまだ救えてない。カルマンを助けることができていないのに、なんでこのタイミングなの!?
まだ消えるかどうかも判らない段階にも拘わらず、僕は無意識に白い獣が消えることを理解していたらしい。あんなに他力本願は辞めよう、弱い自分を認めて前に進もう。なんて考えていたのに、人はすぐには変わらないらしい。
そんな僕を察してか、白い獣は