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-見えない力、自分を信じて-8P

「──ああ、すまない。私はメルキセデク、平和と正義を司る神の使者といったところだ」


 メルキセデクと名乗る使者は、淡々とした口調でそう答え、口をとざす。


 その声はとても低く、どこか重厚な響きを持っていた。


「あっ……えっと……」


 そんなメルキセデクを前に、僕はなにか言わなければいけないと感じるものの、その威圧感に圧倒され、言葉は喉の奥で消えていく。


 そして、そのまま、なにも話すことなく僕が最後に目にした映像を二人で黙々と見つめ続けた。


 淡々と流れる映像は、やっぱり声なんかは聞こえない。だけど、皆が必死になにかを叫んでいる。なにを叫んでいるのか、その口の動きだけでは解らない。だけどその表情から必死さがヒシヒシと伝わり、無意識に『大丈夫、大丈夫だよ。皆なら絶対、乗り越えられる』そんな応援を心の中で叫んでしまう。


 そんな僕の様子をメルキセデクが観察しているなんてことも知らず、ただ延々に──

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