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-見えない力、自分を信じて-6P
これが別の世界軸で起こる未来だとしても、嫌だな……。なんか、見ているだけで怖い。
それに、どうしてこの映像には僕がいないんだろう? もしかして、僕がいなくなったあとの世界? もし僕がいなければ、皆がこんなに苦しむことになるのかな?
ううん、そもそもどうしてカルマンとルフーラが一緒に……? なにがきっかけで仲良くなったんだろ? 僕の命と引き換えに、カルマンが助かって……その影響で皆と仲良くなっていくのかな? もし、カルマンが孤独にならないなら……それでもいいかも。僕の命が無駄にならず、誰かと新たな絆を見いだせるなら──。
そう納得しようと思うけど、グッと胸の奥から熱いナニカが込み上げ、目元がじんわりと熱を帯び始める。
その熱いナニカと共に、『僕も……皆と一緒にいたい。皆とこれからも仲良くしたい。僕だけ先に死にたくない』そんな本音が心中で溢れ、死への恐怖を倍増させていく。
カルマンを助けるために死を覚悟したはずなのに──どうしてこうも僕は弱いんだろ……。そう思いながら、必死に涙は流さないと袖で拭っていると、
突然──