520/1663
-成長、そして覚悟-2P
その重みの裏には自身の体を制御出来ないの苛立ちをぶつけてきている様にも感じられる。
だから本来ならば逃げることが先決。僕みたいな非力な存在はどう足掻こうと、誰も救えないし戦況をよくできるわけもない。
だけど、そんな弱さに逃げてばかりいられない。僕に提示されている選択肢は『戦い続ける』か『逃げる』かのみ。
きっと、逃げれば僕は助かる。でも、それは短絡的な結果を求めた結果。もしここでカルマンを見放せば永遠と呼べる罪の意識に囚われ続け、いずれその重みに耐えなくなる。
かといって、僕には力なんて存在しない。
こんな時、カルマンならどうする?
カルマンなら──。
カルマンなら今の現状を把握し、分析したあと、仮に自分もしくは相手が死ぬとなっても、その最善の策を取ると思う。
だけど……。僕にカルマンを殺すだけの度胸はある?
うんん、そんな度胸も勇気も──