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-魂の覚醒-2P
僕は得体の知れない声の提案を、快く受け入れた。
「ふふ。あなたの力を思う存分、使いなさい」
その声が耳元で囁かれた瞬間、僕の周りにロザルトの花びらが舞い上がり、弧を描きながらゆっくりと回転し始め──。
そして眩い光が一つ目の前に現れる。それはまるで僕を導く光のように、どこか温かみがあり不安や焦燥感を一時的に落ち着かせていく。
そんな光を見つめていると、このあとどういった行動を取るべきか、潜在的に理解できた。
それは、理論的に説明できるようなものじゃなく、真理が綴られた神の書を開いてしまったかのように自然と。
僕はどうして理解できたのか、深く考えないまま白い光に手を当て、
「契約の真髄に眠るシェキナーよ、月夜に浮かぶ光の如く、その魂を解放せよ」
そう呟く。
すると、その光は徐々に空気を押し広げるかのように大きくなり、やがて耐え切れなくなったのか、パーンッ! と音を立てて弾け、そして僕の体に吸収されていった。
でも──