004-ツカイマの間に隠された部屋-1P
「おい! 教会内に、凶器を持って暴れている男がいるらしいぞ!」
「なぜだ!?」
「そんなこと、解るわけないだろ! 一先ず身を隠すぞ!」
登録の部屋をあとにし、僕が一人で教会の廊下を彷徨っていると、遠くの方からそんな声が聞こえてきた。
なにがあったんだろ? 〔甘ったるい香り〕……?
……いや、それよりも魂を守護するモノの間って、どこ!? 僕はそんなことを考えながら、歩き回る。
迷路のような教会内。
沢山の人々が居たはずなのに、なぜか今は一人も見当たらない。
どうしよう……。もしかして、一般開放されていない場所に来ちゃった? なんて不安を覚えながらも、『──3階にある魂を守護するモノの間で〜』なんてあの聖職者もどきが確かに言ってた気がする! 僕は、そんな記憶を頼りに、近くにあった階段を登り始めた。
「おい貴様! ここでなにをしている!?」
階段を登り終えると、聞き馴染みのある声が僕の背中を刺す。
「えっと──」
僕はその声に嫌な予感を覚え、無意識に体をビクリと跳ね上げながら恐る恐る振り返る。
「って、またおまえか! 案内役の魂を導く者はどうしたんだ!」
「案内役の魂を導く者……?」
ん? もしかして、どこかに行く時は絶対、魂を導く者の案内が必要だったとか? だけどあの魂を導く者は、なにも言わなかったし……。僕はそう思いながら小首を傾げていると、
「ぎゃああああああああ!」
恐怖を滲ませたような叫び声が遠くの方から飛んできた。
その叫び声にケルヴィムは眉をピクリと動かし、なにか思い当たったんだと思う。
見当違いも甚だしい解釈をしたらしく、
「なるほど。凶器を持った男から逃げている道中、魂を導く者とはぐれてしまった口か?」




