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カルマンの逃亡と平手打ち童女の登場-4P
窓からの景色はそこそこ良くて、教会からナダイムの街を一望できる造りになっているらしい。
だけど肝心のご主人様とやらは見当たらない。せいぜい、ふわりと黒い花弁が舞い込んできたぐらいで、人っ子一人存在しなかった。
が、直ぐに諦めてくれる訳もなく。僕は、童女が諦めるまで付き合うほかなさそうだ、なんて腹を括る。
そんな童女に言われるがまま、あちらこちらへと連れ回されて実感したんだけど、教会内は本当に広くて、ナダイムの街を落とし込んだように活気づいていた。
神託を授かりに来る人や、祈りを捧げている人々。産まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱き、報告している人や、賛美歌を習いに来た人。本当に沢山、沢山の人で溢れかえっていた。
そんな人々を横目に、僕たちが最後に訪れたのは教会の屋根上。
「こんなところに来ていいの?」
屋根上に続く梯子を二人一緒に。なんてそんな広さはない。
童女の代わりに僕が梯子にのぼり、人一人が抜け出せるくらいの小窓から、顔を覗かせる。
心地よい風が僕の顔を撫でる。
そんな風に癒されながらも、




