カルマンの逃亡と平手打ち童女の登場-2P
「すまん。この礼はまたしてやる」
そう一言、僕の襟ぐらを掴む手にこれでもかと力を込め、そして投擲するように童女へと投げ飛ばす。
「えっ? え、ちょ、ちょっと待って〜!?」
なにが? そう思った時には、体が重力を無視するようにふわりと浮かび、かなりの勢いで童女の元へ。
こんな勢いのまま童女にぶつかれば、怪我させちゃう! 僕はとっさに威力を抑えようとした。
だけどなんの戦闘訓練もしていない僕には到底、無理な話。考えれば直ぐに判るよね。
ダメ、ぶつかる! そう思いギュッと目を瞑った瞬間、パチーンッと僕の頬にヒリついた痛みが走る。
その痛みと同時に顔も自然と横へ。そして勢いは殺され、僕は童女にぶつかる。という最悪の事態を回避した。
だけど、床に思いっきり胸部を強打する羽目に……。
「いてててっ──」
どうやら僕は平手打ちされたらしい。かなりの威力で叩かれたから、多分、赤く染まった手形が、痛々しげに残っていると思う。
「なにすんのよ、この変態!」
僕が片目を開けながら、ヒリついた痛みを残す頬と、強打した胸部をさすっていると、童女はカルマンに怒るんじゃなく、なぜか被害者の僕に怒気を強めた。
「えっと……」
どうして僕、怒られているの?




