-不快な青年-18P
なのに僕は、カルマンが放ったその一言で、思考を止め、
「え?」
そんな声を発しながらキョトンとする。
そしてなにを思ったのか、カルマンがもしかして、フォビラスなのかな!? 嫌味な人だけど、魂の色を教えてもらえるなら万々歳だ! そんな期待を胸に抱いてしまった。
きっと、ううん。そんな僕の態度は相当面白く目に写ったんだと思う。
「魂の色を教えてやるとは明言していないのに、なぜ、そんなに嬉しそうにしている?」
カルマンは、僕をおちょくって遊ぶように再度、嘲笑し始める。
その言葉で僕はまた、カルマンにバカにされていることに気づき、
「えっ──? 別に嬉しいとか思っていないし。それに教えてくれるんじゃないんですか?」
なんて、むくれっ面で否定した。
まあ、そんな僕の心はきっと見透かされていたんだと思う。本当は少し期待していたからか、カルマンは「嘘をつくのが下手なんだな」なんて見下してきたあと、
「誰がいつ、教えると言った?」
なんて正論を突きつけてきた。
えっ、あ──。うん、カルマンは魂の色を知りたいんだろ? とは言っていたけど、『教えてやる』とは一言も言っていない。にも拘わらず僕は、教えてくれるものだとばかり思い期待しちゃってた……。これは罠だ! そんな怒りと自身の無知に僕は、逆ギレも甚だしい態度で、
「知りたいんだろ? って聞いてきたんだから、教えてくれるって普通なら思うでしょ!」
全く攻撃にもならない睨みをお見舞する。
「はあ──おまえは、どれだけ平和ボケした狭い鳥かごの中にいたんだ?」
そんな僕の発言を聞きカルマンは、肩を小刻みに揺らしながら声を殺し、背を丸めクックックなんて笑う。
……。うん僕、解った。




