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001-16歳の誕生日-1P

 ピヨピヨピヨッ、ピヨピヨピヨッ――


「リーウィンちゃん、朝よ〜♪ 起きなさ〜い!」


 黄色い鳥を模した目覚まし時計が鳴ると同時に、母さんの元気な声が部屋中に響き渡る。


「ふわぁ〜……起きてるよ……zzz」


 そんなことを口にしつつも、なぜか頭が冴えない。なんか……変わった夢を見ていた様な……。でも、どんな夢を見てたんだっけ? 確か、『運命が──』なんて言ってたっけ? だけど、僕はただの一般人だし……。


「運命……、運命……。運命ってなんだっけ……?」


 うわ言のように「運命」という言葉を繰り返すうちに、ゲシュタルト崩壊してきたっぽい。なにを考えなきゃいけないんだっけ?


 うーん、解んないし、きっとただの夢だよ。うん、きっとそう。そう結論づけ、布団から顔だけを出し、目覚ましを止めたあと再び眠りに落ちかけ──。

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