-不快な青年-14P
「おまえのような弱者が、魂の使命こん願者になったところで命を捨てに行くだけだ。辞めておけ。どうせおまえも、本心から魂の使命こん願者になりたいとは思っていないんだろ?」
そう発すると同時に、僕から魂の使命こん願者登録の書類を奪い取ろうと手を伸ばす。
そんな青年に僕は警戒心を覚え、
「え、ちょっと待ってください! 僕は自分の意思で魂の使命こん願者になりに来たんです! 勝手なことしないでください!」
怒りや焦り、それから困惑なんかを覚えながらも、語気を強め抵抗した。
そんな僕に青年は、一瞬、目をパチクリとさせながらも、かなり傲慢な態度で見下し、
「ほぅ。自分からなりに来たと? 面白いことを言う奴だ。ならば良いだろう。なぜ魂の使命こん願者になりたいんだ? 俺が直々に聞いてやる」
どこぞのお偉いさんにでもなった気分でいるのか、再度腕を組み直し「早く応えろ」なんて僕を急かす。
ちなみに、魂の使命こん願者に面接なんてない。申請して登録すれば誰でもなれる。
だから本当は答える義務さえない。なのにも拘わらず僕は、バカ正直にその理由を探し、
「それは……」
そう言葉を濁していた。
実際、魂の使命こん願者になりたい理由なんて僕自身、解らない。




