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02.5-不快な青年-10P
「えっと──ここ、どこっ?」
どうやら僕は騙されたらしい。ほんと、なんなんだよ! すぐ曲がったところに居るって言ってたのに、そんな人どこにも居ないじゃん! ただ真っすぐに伸びる廊下があるだけじゃん!
一応、隠し部屋でもあるのかな? なんて壁を触ったりしてみたけど、そんな部屋を見つけられない……。
そして、窓から差し込む光が壁に淡く影を落とし、人が僕以外いないからか、静寂が一層際立つ。
「もう!」
そんなイライラを吐き出しながら僕は、廊下をウロウロと歩き回続け──。
そうこうしているうちに、余計に迷子になっちゃったらしい。帰り道も、もう判んない……。どうしよう、絶体絶命だ……。
そんな弱音内から溢れ、孤独や不安感を募らせていると、一瞬、廊下の奥で人影が揺れた気がした。僕は人がいる! そんな安心感を覚え、後先考えずにその影を追いかけ──




