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0章〔箸休め3〕-カルマンってほんと気持ち悪い-1P
「ひぃぃぃぃっ!」
僕に魂を貸してくれと言った魂を遣う者はどこかをみて顔を青ざめさせ、やっぱりいいと断ってきた。
えっ? 急にどうしたの? なんて呑気に思いながら後ろを振り返ると
〝おまえなんだ? 殺されたいのか? 俺以外の人間がコイツの魂を好きにしていいと思っているのか?〟
とでも言いたげな表情でカルマンが魂を遣う者に蛇のような鋭い睨みを効かせていた。
「カルマン! そんなに怖い顔で睨んじゃダメでしょ! 魂を遣う者様が怖がって固まっちゃったじゃないか!」
そんな怖い顔をしているカルマンの両頬を引っ張りながら僕はメッ。なんて注意を促す。
というか、まだ契約前なんだし他の人に遣われても良くない? そう思うけど、まぁ母さんの前で意識を失えば折角、魂の使命こん願者を続けて良いってことになったのに、前言撤回されかねないし……