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-とある日の……-3P
「嘘つかないで! あからさまな嘘じゃないか! 君はフェルと同じく都合が悪くなるとそうやって!……」
僕が苛立ちをぶつけていると、カルマンにとっての救世主が現れる。
「まぁまぁ、リーウィンちゃん落ち着いて〜。カルマン様も玄関で立って話すのも疲れると思いますし、どうぞリーウィンの部屋でお話してくださいな〜」
そう、母さんの登場だ。
母さんは、にこやかな笑みを浮かべカルマンを家に招き入れる。
「母さん! こんな非常識な人に様もつけなくていいと思うし、家にも入れなくて良いと思う!」
僕は母さんにそう言うけど、母さんは「一応魂を遣う者様なのだから……」そう言い苦笑しながら僕を宥める。
「はぁ──」
僕は呆れ返り、言葉が出なくなってしまった。
そんな僕を見てだかカルマンは
「いや、いい……」
と母さんの折角の行為を無下にしようとするから、
「母さんが折角、好意でそう言ってくれてるのに断るんだ」
と僕が睨むとカルマンは、
「おまえなぁ……」