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-君は本当に……-9P
すると、
「もう話はおわったかガウ?」
いつからいたのか判らないけど、フェルがクッションの下からぷはぁっと顔を出し、僕たちに聞く。
「フェル!? いつからそこにいたの?」
そういえば今日は全然見かけないと思ってたけど……。そんなことを考えながら目を丸くし僕は驚いた。
「オレサマ、このクッションの下で、スヤ〜してたら、オマエたちがあとからやってきて、起こされたガウ! でも、めちゃくちゃ暗い話を始めたガウから、出るに出れなかったガウ!」
オレサマ、気を使ってやったんだぞ! と言わんばかりに、フェルはえっへんと鼻息を荒くし、二足で立ったあと、腰に手を当て誇らしげな顔をする。
多分これは、フェルなりに気を使ってくれた。ってことなんだと思う。そんなフェルの行動に、僕はプッと吹き出し、