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【累計11万PVありがとうございます! 水・土更新】未完のゼーレ〜仮初を暴きし世界《Evanescens: Revelans Genesis》  作者: 月末了瑞
最終章『選択が記す結末の行方。答えの先の彼岸かエデンか』

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217--ヌルの|核《コア》

 先ず、ルフーラがヌル用の水の牢を作り上げ、僕とノインが囮になってそのシールドに誘い込む。


 ヌルはノインに強烈な劣等感を抱いているのか、僕には目もくれずノイン目掛けて突進する。


 ノインはそんなヌルの攻撃をまるで、ムレータでもするように軽々と避け、終いにはヌルを煽るような、挑発するような態度を取る。


 そんな安っぽい挑発に乗り、ヌルはノインを攻撃しようとするけど、植物であるノインの脚は蔓。上手く攻撃なんてできないよね……ハハッ。


 で、バランスを崩したヌルは、シールドの中へ吸い込まれるように自然な形ですっぽりと収まってくれた。


 それを合図にアリエルが、大量の存在しない敵をシールド内に生み出した。


 それに翻弄されるかのようにヌルは、一体一体鋭い爪で引っ掻くようにしながら消していく。


 だけど、存在しない敵を消したところで自動的にアリエルの神に選ばれし子(シト)の力が、消えた分以上の新たな敵を作りあげるから、いたちごっこの図が完成した。


 これで少しはヌルの体力を消耗させることが出来るだろう。そんなことを考えながらも、タイミングを見計らい、僕はノインへと合図を送った。


「ノイン、お願い!」


〔よしゃ、わかったで!〕


 そんな僕の合図に、ノインはロザルトの蔓を水の牢に突き刺し、ヌルを拘束する。


 それは僕の想定通りの流れ。


 それに加え嬉しい誤算だったのは、ロザルトが一斉に広がりヌルを身動きが取れないように拘束したあと、植物が呼吸をするように、霧にも似たナニカがヌルの視界を塞ぎはじめたことかな?


 ここまで上手くことが進んでいるのは良いことなのかもしれないけど、少し不気味な気も……。


 ただ、このあともミスをしなければ、勝算はかなり高くなる。


 僕はそう思いながら、フェルとカルマンに合図を送った。


「二人ともお願い!」


 それと同時に、フェルは大息をひとつ。カルマンの鎌に向かって高温度な火炎を放つ。


 その相性は、普段なんだかんだ言う割には、良かったらしい。フェルが放った火炎をカルマンが上手く鎌に纏わせ、俊敏な動きでヌルの懐に忍び込み、一刀両断する。


 水に高温な炎が付着し、尚且つ嬉しい誤算となった霧のお陰か、カルマンが鎌をヌルに当てた瞬間、水蒸気が勢いよく溢れ出す。


 そして、この場に用はないと言わんばかりにカルマンが自身にシールドを纏わせ、俊敏な動きでその場を離れた直後。水の牢が勢いよく爆発する。


“ぬおォォォォォォォ”


 苦しそうに叫び声を放つヌル。


 けれど、それも数分後には聞こえなくなった。


 それを受けた僕は、小さくぽつり。


「たお……せた、のかな?」


 安堵にも近い小声を漏らす。


 けれど、どうやらそれは違うらしい。


〔まだ微かやけど、息が残っとるわ〕


 ノインが、警戒したまま僕へと告げる。


 けれど、ヌルがどうなっているのか。水蒸気のせいで残念ながら何も見えない。


 僕たちは、警戒しながらもゴクリ。静かに水蒸気が消えるのを待った。


 やがて、水蒸気が完全に消えたと同時。


 生気のないヌルが姿を現す。


 けれど、その表情には生気がなく。まるで死んでいるように突っ立っているだけ。


 えっと……これ、本当に生きてるの?


 僕はチラリとノインへと視線を向けた。


 だけど、ノインは蔓の腕を頷くように曲げるだけで、一切の声を発することはない。


 生きているのか、死んでいるのか。


 ここからどう立ち回るべきか。


 多分、僕以外の全員が、そう思ったと思う。


 そんな中、痺れを切らすようにして、蛇のタナストシアが声をあげる。


いつも読んでくださっている読者の皆様、ありがとうございます。3/7は諸事情があり更新をお休みすることになります。

申し訳ございません

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