216-続き-
「ねぇリーウィン。ドラゴン型のメテオリットを倒したことあったよね?
その時みたいなことできないわけ?」
ルフーラがふと思い出したように問いかけてきた。
それを思い出した僕は、“あれは……”そう言って一瞬だけ口篭る。
けれど――ハッ!
その一言で、強度の高い蔓を作り出せることを思い出し、すぐさまノインへと確認した。
(ノイン!
ノインの蔓ってどこまで強度を上げることが出来るの!?)
『せやな〜
言うなれば、どれ位でもできる思うで?
あ、せやけどわいの身体は植物やさかい、どんだけ硬とうなっても火には弱いわ!』
それが自分のデメリットなんだよね。なんて言いながらノインは僕にそう説明してくれた。
(お願いなんだけど、強度の高い蔓で、あのメテオリットの皮膚を削ぐことは出来ないかな?
多分皮膚を削いだところで、ヌルに痛覚がなければ痛くも痒くないと思うけど、そうすることによって、ルフーラたちの技が入りやすくなると思うんだ。
あと、一人より二人の方が確実性が生まれると思うから、僕と呼吸を合わせて欲しい!)
『しゃあないな〜
やってみるわ〜!』
ノインはそう言いながら先端が鋭利で硬い蔓を何十、何百本と作りだす。
その間に僕は、ルフーラにそう確認する。
「ルフーラ! 水の牢……シールド見たいなの出すことできない!?」
「え……水じゃないとダメ?」
ルフーラはそんなことを言いながらも、僕がなにか策を思いついたことを理解してくれたんだと思う。
「……あ、あったよ
これどうするの?」
そう言ってすぐさま指示を仰いできた。
僕はその返事に、心の中でガッツポーズをしながらも、チラリとアリエルへと視線を向ける。
「僕が指示を出したらそれを出して欲しい!
次にアリエルにお願いがあるんだけど……」
「嫌よ! なんであんたの言うことを聞かなきゃならないのよ!
それに今はこのクマを倒すために休戦してるだけよ!?
敵に塩を送ってなんの意味があるのよ!」
話の途中、僕が全てを話す前に非協力的な態度を示す。
だけどこれは想定通り。
多分だけど、僕の読みが正しければここでカルマンが――
『協力してやれ』
と言う。
そのセリフにアリエルは、納得いかないような態度を見せつつも、カルマンに逆らうことはできないらしい。ムスッとした表情のまま、渋々“わかったわ”と了承してくれた。
話が纏まった所で、ノインが蔓をつくりあげ、それを見計らうようにして、僕は先端の尖ったナイフのようなロザルトの蔓を。ノインは複数本の先端が鋭利に尖った針のような蔓を、ドリルのように回転させながらヌル目掛けて放った。
「ぐぉぉわぉぉぉぉぉ!」
僕とノインの技は上手くヌルに命中する。
そしてここが誤算だったんだけど、ヌルは痛覚を持っていたらしい。皮膚を貫通しながら削ぎ落とされるのは、流石のヌルも応えたらしく、絶叫に似た咆哮をあげながらバランスを崩す。
それを理解した僕は、すぐさまル指示を飛ばした。
「ルフーラ、今すぐ水の牢を作って、そこに誘導して!
アリエルは、幻影でヌルの翻弄を。
ノインは僕のロザルトと融合させて攻撃する感じで!」
ロザルトは植物だから水との相性はかなり良いはず。
それに、水の牢にしておけば、もしかすると僕の想定外の効果も生まれてくれるかも。
「そして、最後にフェルは高温の炎をカルマンの鎌に纏わせて!
で、カルマンはそのままシールドごとヌルを切り裂いて!」
僕はそんな指示を出しながらも、水蒸気爆発を起こす算段を整えた。
とはいえ、僕はルフーラやカルマンみたいに頭は良くない。そこら辺で知った知識だから、そんなに上手くいくとは到底思えない。
一か八かの掛け勝負な所があるから念のため、各々の判断で自身を守るシールドを張って貰うことにした。
全員の了承を得て、作戦開始。
ここから反撃だ。




