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-お互いの意志。譲れぬ信念-7P
「でもね。あなたが意識を失って家に帰ってきた時、何度呼びかけても目を覚まさなくて、呼吸も浅くて……本当に怖かったの……。いつ、目を覚ましてくれるのか、一生、目を覚ましてくれないんじゃ……。そんな不安が募って、気が気じゃなくて、本当にこれで良かったの? って色んなことをたくさん、たくさん考えたわ」
「母さんの気持ち、全部は解らないけど、少しだけ解った気がする。もし僕も、母さんの立場なら、同じことを言うかもしれない……」
「じゃあ魂の使命こん願者になるのは辞──」
母さんはパッと表情を明るくしながら、僕に期待を込めた眼差しを向ける。
そんな母さんの言葉や期待を込めた眼差し無視しながら、
「でもね……、僕も……眠っている間、クトロケシス神に会って、僕の運命のことは良く解らなかったけど、話してくれたんだ」