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-お互いの意志。譲れぬ信念-6P


 僕の問いかけに、母さんは静かに首を横に振り、「大丈夫よ」そう、少しだけ口角を上げほほ笑んだ。


「その日の夜、クトロケシス様は、私に謝罪とお願いをしたの。『あなたの子供を護れずに申し訳ないです。だけど、私と契約を交わしたリーウィンの命と、なんの契りもない子供の命を天秤に掛けた時、契約者の命を守ることを優先しました。リーウィンは、これから運命の導き通りの人生を歩みます。あなたは、そんなリーウィンを時に、否定したくなる時が来るでしょう。ですが、あなたは静かにリーウィンの行く道を、見守って下さい』って言われたのよ」


「…………そんなことがあったんだね」


 そう呟いた時の心情は、クトロケシス神って、温厚な喋り方しているのに、意外と人のことなんて考えていない様な……。ううん、この国を守るクトロケシス神のことを、悪くいっちゃダメだよね! そんな感じの複雑なもの。母さんが語るクトロケシス神の話に、僕は少し複雑な気持ちを抱えながらも、それをグッと呑み込んだ。


「本当は、あなたがばく然とした気持ちを私に打ち明けてくれた時、なんとしてでも止めようと思ったわ。だけどね、ふと夢のことを思い出して……。だからあなたの気持ちを一度は受け入れたの」


 そう話す母さんの手は、小刻みに震え色んな感情を胸に、それでも話さなきゃいけない。そう言いたげに、ポツリ、ポツリと続ける。


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