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-たぬきじゃないから!?-3P
「──おまえのたぬきはポンコツなのか?」
なに百面相しているんだ? とでも言いたげに、キョトンとしたあと、鼻を鳴らした。
「そうなんじゃない?」
一瞬、はぁ──!? と怒りを露わにしかけたけど、相手はカルマンだ。通用しない。
この短時間でそれは十分理解できた。
フェルがポンコツなのは確かだよ? でも、他人の魂を守護するモノに、平然とポンコツって言うのは、人としてどうなの? そんな感情がフツフツと湧き上がる。
そんな態度に、さっきまで走っていた緊張感は嘘のように消失し、代わりに怒りの感情が。それをグッと堪え、僕は大人の対応をみせた。
そんな僕の大人な対応を知ってか知らずかカルマンは、
「おまえの血は、ポンコツ製造機なのか? 初めてで、ここまでのポンコツを創り上げるのは、一種の才だな」
なんて鼻で笑い、バカにするように言い放った。
なんなのこの人!? 本当、口を開けば嫌味しか言わない!