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-たぬきじゃないから!?-2P
今更!? だよね、うん。だけど、魂を遣う者って、教会が保持する兵器そのもの。それが、カルマンの立ち位置。国民から、崇め称えられはしても、僕のように、タメ口を叩く人なんていない。
本来なら、敬語や丁寧語を使うべきところなんだけど……。すっかり忘れて、対等な立場で話していた。
あ、これって結構まずいんじゃ……? そのことに気づいた瞬間、緊張が全身に走り、心臓がドッドッと鼓動を速め始める。
カルマンが魂を遣う者だとしても、出会いが最悪だったでしょ? だからどうしても、尊敬すべき人間とは思えないじゃん! それにカルマンって、細かいこと気にするようなタイプでもないでしょ? そう自分に言い聞かせ落ち着こうと努力する。
そんな努力をしている最中、カルマンとパチリと目が合い、そして──