-常識知らずなカルマン-7P
この人はなにをいってるの? 提案? なにそれ? どうして僕がこんな最低な人と契約。それもよく解らない専属契約なんてしなきゃいけないの? そう思うと同時に、
「は? 嫌です、帰ってください」
勝手に口が開き、カルマンを追い出そうとしていた。
「帰ってやっても良いが、おまえの本意じゃないだろ?」
だけどカルマンは、僕がいくら追い出そうとしても微動だにせず、まるでおまえも解っているだろ? そう言いたげに返してくる。
「それは脅迫?」
「脅迫だと思うならば、そう受け取って貰っていい。だが、この場で魂の使命こん願者登録の抹消をするか、俺と専属契約を結ぶか、どちらかを選べ」
カルマンは偉そうな態度で腕を組み、僕に究極の二択を迫ってきた。
「念の為、聞くけど。契約ってなに?」
ここで拒否すれば、魂の使命こん願者登録を抹消されてしまうと思う。だけど、それはダメな気がする……。僕はそう感じつつ、カルマンの態度に根負けし、話くらいなら聞いてあげよう。なんて、嫌味ったらしく問いかけた。
「契約には二種類ある。一つは同等な立場で扱われる専属契約。もう一つは奴隷契約。俺が言わなくとも判るだろうが、提案しているのは前者だ」