-常識知らずなカルマン-6P
「それもあるな。だが、魂の暴走なんざそう簡単に起こるものでもない。問題はおまえの精神面の脆さ、そして体力のなさだ」
「それは──。それがどうしたの?」
僕は、『それはご最もな意見です』そう言いかけたけど、それを認めたくなくて、開き直ったような態度を取った。
「おまえは、あまり深刻な問題と認識していないだろうが、いくら魂を守護するモノがいるとはいえ、おまえの魂はそう長くは持たないだろう。遅かれ早かれ、死ぬか成れの果て化する。そのために定期的な調査が行われている」
カルマンは、『これならばバカでも解るだろ?』そう言いたげに、僕の調査理由を並べ立てた。
「で、それは解ったけど、それがどうしたの? 僕が死のうが成れの果てになろうが、キミには関係ないじゃん?」
「そうだな。だが俺自身、対処する役割を担う可能性がある。今は欠片も活発化してきているし、なによりも、魂を遣う者の数が足りていない。そこで俺なりに考えてみた結果、提案なんだが、俺と専属契約を結ばないか?」
カルマンは、自分にとってのデメリットを説明したあと、比較的リスクが少ないと考えたんだと思う。よく解らない提案をしてきた。
えっと──