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-常識知らずなカルマン-5P
僕には関係ないし、いっか。という諦めの感情が湧き上がる。
「へー。で、要件はそれだけ?」
僕はそう言い、カルマンを追い出すべく、部屋の扉をゆっくり開けた。
「なぜそんなに怒っているんだ? おまえに話があると言っただろ?」
「なら早く要件を教えてよ」
僕がそう促すと、カルマンは忙しないやつめ。そう言いたげにまた溜め息を零し、
「おまえの魂の性質上、不特定多数の魂を遣う者に貸し出すのはリスクが高すぎる」
「そうなの?」
「現に、俺の調査が正しければ、おまえは何度も死にかけているだろ?」
「え、なんでそんなこと調べてるの? ブツブツって、鳥肌が立つんだけど」
カルマンのその一言に、背筋にゾワッとした悪寒を感じ、無意識に罵倒していた。
「俺が好き好んでおまえの調査をすると思うか? 少しはそのない頭を使え。おまえの場合、魂の色が特殊が故に、教会側からの監視が強化されている」
「それは、僕と同じ魂を持っていたアードが原因?」