108/1661
-変わった夢-3P
「クトロケシスはまだ、おまえの運命や使命について教えていないのか?」
なんてそう驚きを含んだ言葉を落とした。
どうやら声の主とは意思疎通ができるらしい。珍しい夢だな。僕はそう思いながら、
「まぁ、そうですね。まだその時じゃない。いずれ時が来れば自ずと解ると言っていましたね」
僕はクトロケシス神が話した内容を、それとなく伝えた。
「過保護だな」
声の主はどこか訝しげるようにボソリと呟く。その反応から、クトロケシス神に良い感情を持っていないんだと思う。
どうして? そう思ったところで解らないし、僕には関係ないこと。
僕は、声の主が誰なのかも理解しないまま、
「あなたは僕の運命や使命がなんなのか、知っているんですか?」
自身に向けられた運命について尋ねた。
それを知っておくことで良い方向に進むかもしれない。そんな気がしたから──
まあ、僕の運命なんて大袈裟なことを言っていても、世界を揺るがすほどの使命が──