-変わった夢-2P
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「おまえの望みはなんだ?」
真っ暗闇の中、女性のような──
ハスキーボイスとまでは言い難いけど、どこか落ち着いた声が、僕に語り掛けてくる。
望み……? 僕の望みは平凡な日常で、母さんたちと楽しく過ごすこと……かな〜? そんなことを考えながらその願望を口にしようと開けたと同時に、
「おまえの運命は、動き始めた」
声は、まるで独り言のように話し続ける。
だけど、『運命』というその言葉を聞いたとたん、また運命の話? 僕はどこか辟易とした気持ちが湧き上がり、自然と溜め息を漏らしていた。
だって、クトロケシス神にも言われたんだよね……。でも運命とかよく解んないよ……。そんな僕の心境なんて知らないと言わんばかりに、声の主は
「おまえは、これから重大な使命を受け入れ、進んでいくことになるだろう」
淡々と要件だけを続ける。でも、そんな言葉を受けても、ちっとも理解できるはずがない。
僕は運命って言葉はもうお腹いっぱいだよ。そんな不満を抱えながら、
「あの……。重大な使命とか、運命とか言われても、僕にはさっぱり理解できないんですけど。クトロケシス神のように、あなたも教えてくれないんですか?」
疑問を投げかけた。
そんな僕の問に声の主は、