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-ポンコツとの出会い-11P
改め、フェルの喉元を優しく撫でる。
「ふ、ふんっ。最初の毛玉や、ポンタよりマシな名前だったから、それでいいと思っただけガウ!」
フェルは偉そうな物言いをしているけど、尻尾は素直で、名前を相当気に入ってくれたみたい。
名前をつけるだけなのに、かなり時間がかかったのは予想外だったけど、ようやく肩の荷がおりた! 良かった! 僕はそう安堵の溜め息をもらした。
フェルは名前も決まったことだし。と僕から奪い取った、二十万セクトを持って、
「カジノに行ってくるガウ!」
なんてさっき開けた窓から飛び立とうとする。
「ちょっと待って!? 魂を守護するモノは、常に契約主と一緒の、空間にいなきゃいけないんでしょ!?」
魂を守護するモノは原則、契約主と時間を共にしなきゃいけない。なんでも、共にすることで魂が護られ、主の危険を回避できる……