34/37
34:もう少し、あと少し
『ヘルプ!ヘルプ!』
「どうしたの?」
『ゲートガコワレタ』
「え、どうやって帰るの?」
『仮初めの世界は今崩壊の時を迎える。喜びたまえ、君たちは名誉ある栄光の生け贄に選ばれたのだから』
世界が滅ぶ……今の私がどうこう出来る事象を通りこしてるよ!
ああもう。私の命を捧げて禁呪でも使えばこの子達だけでも助けられるかな?
「壊れた機械って叩けば直りますよね?」
「それは古いテレビだけの話だから」
「このラジオ呪われてるんじゃない?」
『救いの手は直ぐそこに。全ては時が解決する。ログハウスの扉こそが……』
「あれ?」
本当にラジオが壊れたの?




