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06-1 初クエスト (1)


 新しいダンジョンに挑むのは、タヌキとツルとネコの動物3人組。ってどこのラノベ??



 日頃なにかと冒険ゲームっぽい話にしてしまうのはタヌキこと白井珠希。カタカナで書いた名前のマをヌと読まれた可哀想なヤツ。たぶんわざと間違ったのは笠松瑠璃。『白いタヌキ』って、それあり得ないでしょ。

 その笠松瑠璃は私の名前をネコにした。それでお返しにツルリって呼んだのだけど、それをタヌキが動物繋がりって、ツルにしてしまって。結局なぜかけっこう仲良しの動物3匹。


 今日は日曜日。友だちとできたばかりのダンジョン・・・じゃなくてショッピングモールの探検。タヌキの言葉じゃないけど、5階もあってダンジョンみたい。広告チラシのマップがあっても遭難しそう。いろんなお店があるし、ひとつづつが大きい。オープニングセールでレア物もあるらしいけど、お小遣いで買えるものはしれている。今日は記念品をゲットして、あとは偵察ね。


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 それにしても、夜中に見たのは何だったんだろう。たぶん夢。でも普通の夢とは違うっぽい。白っぽい着物の女の人が『ひとり取り残されたので、帰るのを助けて欲しいです』って。なんか長くて難しそうな名前だったけど忘れちゃったよ。夏の定番なら幽霊だけど、あれは全然怖い感じじゃなかった。学校の裏の木が生えてる小山の上って、昔は神社があったらしい。神社だとお墓は無いし。そうすると・・・やっばり、神様? そういえば、バステト様の名前も言ってたなあ。一度見に行った方がいいかなあ。男の子たちが探検って登って遊んでいるから危ない所じゃなさそう。だけど一人で行って何か出たら、やっばり怖いしなあ。


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 朝の開店からショッピーングモールに突入。やっばりオープン早々の日曜は作戦ミスだよ。開店前から行列できてるし。第一層の文具売り場で早々とタヌキがはぐれて時間ロス。その先のファンシーのリボン売り場のトラップに私が捕まって、ツルに引っ張り出されて。トイレに行こうとすると長い行列。2層目は途中で切り上げて5層目のフードコートに向かったけど、すでに大混雑で席が無い。タヌキの提案で3層目のなんたらバーガーを目指したけど、ここも行列。仕方なしに1層まで戻ってサンドイッチ買って、一旦脱出。夏の陽射しの照りつけるテラスでやっと座れた。


 「やっぱ、ここ1日で回るのは無理だよ。人、多すぎ。」

 「どう考えても日曜に来たのが敗因だね。」

 「でも催しって、土日しかやってないし。」

 「1時からのステージ、もう人でいっぱいだったね。」

 「今から行っても・・・遠くからだと良く見えないよね。」

 「前で見るなら朝イチで席取らなきゃダメだなぁ。」

 「それにしても、思ったより疲れたよ。お店巡りは少し早目に切り上げて、4時のステージの席取りしながら休憩ってのはどうかな。」

 「そうだね。お店は平日の方が空いてて回りやすいよね。たぶん。」

 「んで、ネコ、ツル、明日は何か予定あるの??」


 タヌキは明後日から夏期講。だから明日のうちに探索を済ませたいらしい。「全店制覇しなくていいんじやない。だいたい様子は判ったし。」と、ツルは脱落希望。私は・・・神様かららしい頼まれ事の話をした。

 「実はね・・・昨日の夜ね、変な夢みたいなの見てね。それで学校裏の山に行ってみたいのよね。ツル、付き合ってくれるとうれしいんだけど。」 


 「ネコって、トラックに潰されかけて異能に目覚めたんだ。」

 「で、その頼みって、ネコミミの神様??」

 ツルはバステト様と話が合いそうです。でも依頼は別の神様?だね。

 「おお!神様の緊急クエスト発生だよ。面白そうだから、それ行くよ。実はね、ワタシ、神様も幽霊も見たこと無いんだよ。」

 タヌキでなくても、普通の小学生は見たりしませんよ。しっかし、2人ともこういうの好きだね。


 「それじゃ、暑くなる前に・・・8時半に学校の前集合ね。藪に入ると思うので、汚れてもいい服ね。」

 「帽子とタオルと・・・水筒とおやつを忘れずに。それから、手袋も。スコップも要るかな。」

 「ワタシ、鋏持ってくね。虫避けスプレーもね。」


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