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超脳力者の不善業  作者: 高島良太
2.超脳力者の悪口
6/17

家出

「ありがとうございました〜」


 最勝がコンビニから重い足取りで出る。あの後、気まずくなって家を飛び出したのだ。

 最勝はとりあえず夕食としておにぎりを買った。

 残金は320円。30万とスマホは家に置いてきたから、10時ぐらいになったら戻ろうと思っていた。


 今は8時....何するか....


ーーーー


 今はまだ9時だが戻ってきてしまった....



 最勝は謝る覚悟を決め、ドアを静かに開ける。


「これ、病院行った方がいいんじゃない?」


 不意にそんな声が聞こえ、耳を澄ませる。


「大丈夫だって、全然痛くないし」


 どうやら俺の所為でどこか怪我したらしい....


 どのくらいの怪我がドアのガラス越しに見てみると、


「嘘だろ......」



 右足首が想像の3倍は真っ赤に腫れていた。紗英は平気なフリをしているが顔が引きつっている。


ガチャ


「あ!今最勝が帰ってきた!」


 紗英が喜びのあまり、痛みを忘れ玄関に向かう。


「最勝!......」


 そこには、誰もいなかった。



 最勝は夜道をあてもなく走った。


 どうしようどうしようどうしようどうしよう!!!



ーーー着いたのは近所の川岸の草むら。

 

 着ている服は白のTシャツに青のパーカー、黒のカーゴパンツといういつもの服だ。それ以外には財布と中身が320円。


 最勝はパーカーのフードをかぶり、チャックを閉め、寝転がる。



 なんか最近良く疲れてるな.....



ーーーー


「おい!マジかよ年下かよ!」


「ママがいなくなったのかなぁ〜」



 急に男の声がしたのでフードを外す。すると、日差しが入ってきて思わず目を腕で隠した。


 もう夜が明けていたのだ。それに日の位置からすると昼に近い。


「おい!早く起きろや!!」


 ここまでに至る経緯を思い出し、なぜ声を掛けられているのか。


 最勝は良く考えるとヤバイ状況にあることを察知した。


「は、はい!」


 目をこすりながら最勝は応える。


「やっと、起きたかよ」


 見ると大学生ぐらいの男が2人。目がまだ慣れていないが、1人がおかっぱ頭。そしてもう1人は2ブロック。




 2ブロックの方は金属バットを持っていた。

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