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超脳力者の不善業  作者: 高島良太
1.超脳力者の両舌
2/17

異変



ーーー4月、始業式が終了し、


 俺は高校2年生になった。



 俺の名前は(い け)(が や) 最勝(もずく)

 目が隠れるぐらいの長さの黒髪で直径2.5cm程の金のイヤリングを右耳だけつけている。短期なため、顔もそれなりに怖くなっている。


 ....このキラキラなネームはヤンキーな親が世界一になって欲しいと言う理由でつけた。

 この名前に反して.....いやこの名前の通りか、俺は所謂、不良というレッテルを貼られている。


ーーーだが、こんな俺にも彼女がいる。


「今年は同じクラスだね!最勝!」


 新橋(にいはし) 紗英(さえ)

 綺麗な栗色の髪をハーフアップにし肩まで伸ばしている。目は少し垂れ目だがくりっとしている。胸もDカップ程度あり、性格もとても優しい。正に完璧な少女だ。


 俺とは小学校からの幼馴染らしく、中学2年生の時に告白され、付き合っている。


 「らしく」と言うのは俺は小学生の記憶があまりないからだ。


 俺は父がおらず、母は何処かに行ったらしいので、紗英の親に世話して貰っている。


 つまり、同居しているということだ。そのせいで、付き合うと言ってもまだ何も進展していない。


「まあ、そうだな。海人(かいと)もいたし、良かったよ」


 バス停でスマホを弄ってる俺は適当に答えた。


「....ねえ、今日もしかして汗掻いた?」


 紗英がしゃがみこみ、スマホを見ている俺の目を覗き込む。


「あぁ...体育館暑かったからな...」


 ゲームに熱中していた俺は紗英が後ろに回り込んでいたことに気付かなかった。


ガバッ!


 紗英が俺のTシャツを勢いよく引っ張り、匂いを嗅いでいる。


「はっ⁉︎ちょ!お前やめろよ‼︎」


 強引に紗英を引き剥がす。


「ハハハ。冗談よ。冗談」


 紗英が笑って返す。



 冗談に見えなかった......

 完璧な少女なのだが、最近様子がおかしい。こんなことが最近しばしば起こる。

 ひどい時は、舐めさせてと近寄って来る始末。

 

 ーーーもしかしたら、3月末の治験が原因かもしれない....


 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


「ごちそうさまでした!」


 今日の肉じゃが美味かったな...


 5人が食器を片付け出す。


 5人とは、俺と紗英と紗英の両親そして俺の妹ー最可(もか)だ。


 最可は中2で俺と同じ黒髪でショート。猫のように目がつり上がっており、基本的には無表情だ。

 本当は最も愛らしいという最愛(もあい)という名前にする予定だったらしいが俺の猛抗議により、最可になったのだ。


 さてと...テレビでも見るか...



 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


 鶯の声、小川の音がうるさい。そして木々の匂いがきつい...


 竹田はある田舎の家を訪ねていた。


 茶色の木材で出来ている家。壁や屋根は所々ヒビがはいっている。


コンコン


「ごめんください」


 汗を拭いながら竹田は待つ。

 きっとかなり歩いたのだろう。


ガラガラ


「はい、何でしょう」


 出てきたのは白髪をまとめて団子にしており、着物を着ている、ごく普通のお婆さん。




「つかぬ事をお聞きしますが、ーー池ケ谷最勝くんのお祖母様でしょうか?」



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