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雨と後悔、10年後。  作者: 結記
8/8

あれから僕は、死にものぐるいで勉強した。


そして、何年もの月日を経て、医者になれた。


そして、平野奏と結婚した。


僕たちが、結婚した経緯は単純だ。


奏ちゃんが、僕を指名したのだ。


僕と結婚すれば、奏ちゃんは在原稔と同じ墓にはいることができる。


それに、僕が、ミノ兄ににていることもあった。


僕らの間に子供はいない。



作らないと決めたから。



ただ、ミノ兄と奏ちゃんの間に子供はいる。


ミノ兄が生きた証がある。


妊娠が判明したのは、ミノ兄がなくなったことを告げた日。


6ヶ月だった。


今、子供は10を迎える。


子供には、自分は本当の父親ではないことを教えている。


それでも、僕のことを………


「父さん!遅いよ!」



父と呼んでくれる。



ミノ兄が、残してくれたこの子の人生を見守るのが、今の僕の人生だ。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

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