歴史が関係あるってダレが言った?
こんにちは。
『猫が招くとダレが言った!?』を書き始めました。
よろしくお願いします。
ここは水と緑が多く存在する惑星『ヴァスー』。
ヴァスーには『北アファリーア大陸』『南アファリーア大陸』『デユーディシア大陸』『アルペア大陸』『オーディストリーファ大陸』『ナーン大陸』『ジャッペング諸島』という6つの大陸と1つの諸島がある。
この星の昔話をしよう。昔といっても今から約20年くらい前の話である。
この星には生き物や動物の他にモンスターが多く存在している。よくある話で魔王が存在しており、魔王は5人の幹部と大群を率いて世界征服を企んでいた。
人間側は魔王軍の進行をただ指を咥えて見ているわけではない。
魔王が世界征服を企む前は国同士の戦が絶えなかったのだが、今は国同士が争っているわけにはいかないと思った人々は一時休戦をして魔王軍との戦いに専念したのだ。
魔王軍と人々の戦いは世界のあちこちで行われ、ある時は人間側が勝利を納め、またある時は魔王軍が勝利を納めと攻防戦が繰り返されていた。
各国は魔王軍に対抗するべく、いろんな手を尽くしていた。
例をあげると、北アファリーア大陸にあるファシント王国は魔王軍に対抗する為に騎士団を成立する。
その騎士団の名は『ファシント王国騎士団』である。
このファシント王国騎士団はもとから存在していたのだが、魔王軍討伐に向け更に強さを増していた。
騎士団はトップに騎士団長、その下に5人の副団長がいる。その下には情報部や指揮部や一般の騎士団がいるという構図である。
ファシント王国騎士団は他の国とは比べ物にならないくらい何度も何度も魔王軍との戦いを繰り広げた。
魔王軍と騎士団の戦力は互角であった。互角なゆえに幾多の戦いであっても魔王軍の幹部や騎士団の副団長に死者が出ることはなかった。
ところがそれから5年後、とても大きな戦いが起こった。
この戦いにはたくさんの人が参加した。一般の人でも参加ができ、特に訓練も無しに富と名誉のために戦いに参加した者達が殆んどであった。
今までの戦いではあまり死者が出なかったが、この戦いは簡単にいうと"地獄"であった。
戦前に冗談を言い合って笑っていた相手が戦いで命を落とし、目の前で全身穴だらけになって倒れていたり、さっきまで隣で一緒に戦っていた人がふと見ると首がなく倒れていったりしていた。
死が当たり前で戦っている魔王軍とは違い、人間側の騎士団以外の参加者はほんの遊び感覚で参加していたのだ。
目の前で死んでいく仲間を見た瞬間、発狂する者、戦意を失い自ら命を絶つ者、とりあえず金目の物が欲しいと仲間殺しをする者などが現れ、人間側は大混乱になった。
そのような事が起こったにも関わらず、大きな戦いの結果は大魔王の首は取れなかったものの、大魔王の下に就いていた幹部は全員死亡した。
人間側は戦いに参加した一般人は全員死亡、騎士団長と副団長4人は死亡し、ほとんどの騎士団も命を落とした。
生き残った騎士団副団長の一人は「ここはまさに地獄であった!言葉で表すのはとても恐ろしい。」と語る。
それから更に5年の月日が流れる。たった一人生き残った騎士団副団長は今では騎士団長になっていた。そして、新たに騎士団副団長5人と騎士団を成立して、念入りな訓練や、向こうも新たに強くなった魔王軍の5人の幹部などとの戦いを繰り広げた。
しかし、昔みたいな大きな戦いもなく、騎士団副団長や魔王軍幹部の死者は出なかった。
そして、約1年くらい前にファシント王国騎士団副団長の一人が騎士団を抜けて消息不明になった・・・・・。
━━━━━━━━━という歴史があるのですが、今回の話には今のところは関係なかった。
ここはそのファシント王国から数十キロ離れた田舎、『アディアホ村』。
そう、物語はここアディアホ村から始まるのであった。