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幼児退行  作者: 藤原
全ての始まり
10/104

体力測定。

施設の説明を終えると、二人は個室に連れて


いかれた。


その個室にはある書類があった。


そして職員が「この書類は今からこの施設で


君に行う更生プランの同意書です。


これにサインしてくれないと前に進めないの


で、サインしてください。


同意内容については、こちらの冊子に書いて


あります。」た言って個室を出た。


おそらく美香にも同じ説明をしているのだろ


うと和人は思った。


和人は独り言を漏らした。


「それにしても分厚い冊子だ。


何ページあるんだ?」


和人が分厚いと思ったのも当然である。


一万ページは下らない冊子だったのだ。


はっきり言ってこんなのに目を通していたら


何日あっても足りなかった。


和人は思った。


「これにサインしないと始まらないと言って


いた。


これはつまり、入所期間の延長につながるの


ではないか?」と。


そう思うとすぐにサインをした。


美香も同様に個室で説明を受けていた。


そのまましかし何も読まずにそのままサイン


をした。


サインをしてしばらくすると、職員が入って


きて「今から体力測定を行う。」と言った。


個室から出ると、美香も部屋から出てきた。


そしてグラウンドに出ると職員が説明を始め


た。


「今から行うのは、持久走、ハンドボール投


げ、50メートル走、反復横跳び、握力、立ち


幅跳び、長座体前屈、上体起こしを行う。


質問はあるか?」


美香は「順番はどうするんですか?」と質問


をした。


その質問に職員はどこから始めても良い。


そこは自分の判断でやっていってくれ。」


と言った。



二人は最初にハンドボール投げをした。


最後に上体起こしをしようと考えていた。


その前に、持久走。


本当にキツイものを、最後に持ってきて、最


初のやつで、体をほぐそうと考えたのだ。


しかしだいたい一月は拘束されていた状態に


あったので体は満足には動かなかった。


最初のハンドボールで美香は弱々しく声を出


した。


「えぃ!」しかしボールは思うようには飛ば


ず、距離は10メートルだった。


和人も声を出した。


「うぉりゃー!!!」


声の通りなら40メートルはいってそうだった


が、実際には23メートルだった。


そして和人は美香に一言こう言った。


「体動かないよ」と


「仕方ないよ。


今はとりあえず頑張ろう!」と美香は言った


次にやったのは長座体前屈だった。


美香は「私はこう見えても体柔らかいのよ。


意外でしょ?」


「あぁそうだな。


かなり固いと思ってた」


そして美香は言葉の通りとても柔らかかった


和人は、必死に体を前に行こうとしたが、行


かず固いことが証明されてしまった。


50メートルも他の全ても同じような感じで流


れて行った。


そしてなんとかヘトヘトにはなったが終える


ことができた。


体力測定が終わる頃にはすっかり12時になっ


たいた。


半日で施設の案内から、書類のサイン、体力


テストをやったのである。


かなりの強行スケジュールだった。


昼食は、普通に食べさせてくれた。


そして昼食を食べて少しすると職員が来て、


今から健康診断を行うと言って二人を連れて


行った。


身長、体重、歯、眼、内臓、色々と検診され


た。


特に眼と歯はしっかりと見られた。


噛み合わせ、歯並び、歯肉の状態。


視力、眼の病気になっていないか。


詳しく…。


何を調べたかったかは分からなかった。


そうしているうちに部屋に戻され、夕食が出


された。


今の二人は今日の体力テストのせいで疲れ切


って話す気力さえも残っていなかった。


そのまま消灯時間となり二日目は終わった。



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