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腹が減っては泣くことも出来ぬ

 長きスランプから脱出し、いざ羽ばたかん!


「はいはいはいはい、その辺でストップ。話が進まないじゃない。それで、そこの一人動物園してるアンタ、アンタは私たちの敵ってことでいいのかしら?」


 あ、ちょっとジェシカ疲れてるな。敵とはいえ、なんて適当な呼び方。


「一人動物園じゃないんだわさ! あちしにはキャニスっていう名前があるんだわさ。好き放題言ってくれて、もう頭に来たんだわさ。ビースト共、やっちゃえーだわさー!」


 キャニスの号令に従い多数の猛獣の群れが一斉にこちらへと押し寄せてきた。


「もう、小賢しいわネ。タイガ、ジェシカやるわヨ」

「ああ、もちろん」

「アンタに言われなくてもやってやるわよ。炎の壁よ『フレイム・ウォール』」


 ジェシカの作り出した炎の壁が猛獣たちの前に立ちはだかり、飛び込んできた猛獣を燃え盛る炎でライトアップする。その身を焦がし、のたうち回る同胞を踏みつけ、後ろから別の一団が炎の壁を突破してくる。


「フンンッヌアァァーー!」


 だが、決死の吶喊(とっかん)で炎の壁を越えてきた猛獣たちも、ヤスエの咆哮とともに放たれた拳の一撃を受けると、真後ろへフリーフォールするかのように吹き飛んでいく。もちろん、後続の猛獣たちをも巻き添えにしながら。

 ボクだって負けてはいられない。ジェシカとヤスエの手から逃れた猛獣たちを、普段は腰にさしている刀を振るい、その手足の健を断ち切っていく。


 ボクたちが猛獣たちを次々に無力化させていくと、キャニスは癇癪を起したように顔を真っ赤に染めて地団駄を踏み出した。


「何よ、なんなのだわさ! 何であちしのビースト共が相手にならないんだわさ! もう、もうなんだわさ! あいつら(、、、、)といい、もう、ひっぐ、ほんとに、なんで……うええーーん」


 え、おいおい、何で泣き出すんだよ!?


「あら嫌だワ。見た目だけじゃなくて、中身もお子様だったのネ」

「ウウッ。お子様じゃ、えぐっ、ない、ん、だわさ。ビエ~~ン」

「おいおい、ヤスエ。何泣かせてるんだよ」

「あらや~ね。アタシのせいなの? もう、アタシを悪者扱いなんてひどいわネ」

「元魔王様のくせしてで、どの口で言ってるのよ。それよりどうするタイガ。このまま放っておくわけにもいかないでしょう?」

「いや、どうするって言ってもな」


 う~ん。これはちょっと予想外というか、困ったというか……。


「どうしよう、二人とも」

「いや、聞いたのは私の方なんだけど?」


 だめだ。ボクたちの方までなんだかぐだぐだしてきた。


「ヒグッ、エグッ、ウエエ~~ッ」

「……ねえ泣いちゃったわよ。アンタの部下でしょ? なんとかしなさいよ」

()部下だけどネ。っていうかアタシに放り出さないでヨ~」


 どうやら、二人とも説得にノリ気じゃないみたいだな。まあ仕方ないか。


「……分かったよ。ボクがやるよ」


 ノリ気じゃないけど。と心の中でだけ付け足した。


「ねえ、君。その~、大丈夫?」

「ヒグッ、エグッ」


 う~ん、どうしよう。さすがにこんなガチ泣きされるとこっちも困るな。


 次の手をこまねいていたその時。



グ~~~~ッ



「「「「………………」」」」


 沈黙が、場を支配した。


 よし、落ち着こう。まずは状況の確認だオーケイ?

 ボクは無言でジェシカを見やる。

 ジェシカ、「ちがうちがう」と首を振る。


 ジェシカから視線を外し、ヤスエへと向ける。

 ヤスエ「バッチコイ」とばかりに会心のウィンク。うん、あれは分かっててやってるな。とりあえず除外。ということは。


 ボクらの視線はすぐに一か所に集まった。


「~~~~ッ!」


 先ほどまで泣きじゃくっていた小さな顔が、今はただただ羞恥で真っ赤に染まっている。


「え~っと……とりあえず、ご飯にしようか」


 反対意見は、どこからも出なかった。


 スランプから華麗なる脱出!…………すみません。嘘です。ぶっちゃけまだイマイチです。正直、次の更新も何ヶ月後とかになったりしなかったり……すみまっせん!


 一応今後の展開も考えているんですがなかなか上手く書けなくて……がんばりますけどね!

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