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いつまでも残る心の傷  作者: 桜木莉緒菜
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母たちとの別れと父の親戚

母は、児童相談所へ連絡し、私が帰るための手続きや、移動の手配をした。

数日後に私は荷物をまとめ、駅まで行った。


そこには久しぶりに会う、父の妹である真美おばさんがいた。

移動日は年末年始だったため、おばも帰省するため一緒に帰ろうとのことだった。

一旦母の家から、真美おばさんの家がある県へ移動し、2-3日過ごしたのちに、12月31日に帰宅する予定となった。

真美おばさんには子供がおり、孝雄といういとこも一緒だった。


孝雄は何の事情も知らないため、いつも通りに接してくれて助かった。

真美おばさんの家について、孝雄がいない間に父や祖母、母の話をした。

私の話を涙ながらに聞いてくれて、実は…と今まで言えなかったんだとある話をしてくれた。


「おばちゃんね、これは誰にも言っていないし、今まで一切言えなくて墓場まで持っていこうと思っていたことがあるの。

でもこんな状況で、私がこのこと話すのもどうかとは思うんだけど、あなたが帰るというなら、この話も聞いたうえできちんと判断してほしいの

…実はね、おばちゃん若いころにあなたのお父さんに襲われたことがあるの。

でもね、あなたのお父さんは長男だから、あなたのおばあちゃんやおじいちゃんに言ったところで、どうにもならないことはわかっていた。

それに、兄弟は心配性だし、絶対に言えなかったの」


私はこの話を聞いて、おばも苦労したんだなとは思えなかった。

その時に声を上げてくれていたら、誰かに助けを求めていてくれたら、もうこんなことは起こらなかったのではないか、何故今になってその話を持ち出したのか、自分が楽になりたかっただけで、私はただのきっかけに過ぎないじゃないか…と。


でも同じ被害者として、強くは言えなかった。

怖かったこと、痛かったこと、苦しかったこと、よくわかるから。


何とも言えない空気になってしまったが、何も知らない孝雄が和ませてくれる。

孝雄の存在はとてもありがたかった。


12月31日、父や祖母の待つ家へ向かい出発した。

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