苦労性な彼女
初めまして、空蛇です。
いつもこのサイトの作品を見ていて、自分も何か物語を書きたいと思い投稿しました。
現代日本で生活している人たちへ
皆さんは(錬金術)という単語をおそらく人生に一度は聞いた事があるだろう。
(錬金術)…それは読んで字のごとく、金を作るために行われる技術の事だ。
頭が良すぎてラリった人や腹黒い金持ちなど、欲に目が眩んだロクでなしがする道楽である。
…いや、世のため人のために役立つような技術を開発するために行っている人もいるし、そのおかげで発明された道具などもあるのだが。
私には3つの悩みがある。錬金術の話をしたのは、それが私の悩ませている幼馴染を作り出した主な原因だからだ。
まず1つ目。常にニコニコ、おっとりしていて周囲の空気を和ませていた同い年の幼馴染<当時8歳>がハガ●ンにはまり「俺も錬金術士になる!」と言うようになった。
…そこまでは子供の夢で済む話なのだ。しかし、要らん意地と執念を発揮した奴はどんどん実験にのめり込んでいき、コミュ障害の電波野郎に退化した。
かつての癒し系男子の面影は見る影もない。
次に2つ目。コミュ障と化した幼馴染(以下:奴)は、なにをどうとち狂ったのか小学四年生の時、私の部屋で実験を行うようになったのだ。
しかも、薬品でボロボロになった奴の私服をいつからか私が繕うのが日常になっていた。おかしいな、自分より身長の高い同い年の息子なんていた覚えは無いんだけど。
そして3つ目。それは…
「おいミコ、このカツサンド気に入った!これから一週間、おれの主食全部これでいい!」
目の前でカツサンド(食べやすい一口サイズ)を口一杯に頬張る、短く刈った紅い髪と蛇のように鱗で覆われた手足が特徴的な全身筋肉の大男や
「あの、私は卵サンドがもう一個ほしいんですが…」
控えめに手を挙げて卵サンドを催促する、四本の腕と昆虫の羽を持つ前者程ではないが長身の金髪の青年、
「オイラはツナサンドが一番好き~♪」
無邪気に、そしてマイペースに笑う額に二つの目(合計四つ)をもつ小柄で触手な少年という3人の事についてだ。
初めて会った時はコスプレかと思ったが、そうじゃない。正真正銘本物だ。
つまり一言でまとめると3人とも人外。ついでに異世界の魔族さん。
そんな彼らがここに来てしまったのは、奴…柚野謳歌の謎の実験のせいである。
ため息をつきながら、何度も読み返した奴からの置き手紙を見る。そこには、
『ちょっと俺、異世界に行ってここにはない技術見てくるから。俺があっちに行くかわりに、危ない生き物がこっちに来るかもだけど、ミコならだいじょうぶだよね(てへペry』
という殺意しか湧かない文があった。
ああ来たよ、来ましたとも。魔族が3人。あんたが書いている危ない生き物の上位個体が私の家に。両親が海外赴任で家にあまり帰ってこない人達で良かった。
てへぺryってなんだよと思いつつ、私は3人のリクエストに応えるべく手を動かす。
…まあ私、夜瀬美駒(よるせみこま:15歳)は魔族と一緒の生活を約3週間ほど続けている。
追伸 いつ帰ってくるんだ、謳歌。そろそろあののんびりしたご両親ですら捜索願をだしかけているぞ。
ここまで読んで下さってありがとうございます。
他の方々のように上手くはないでしょうが、そんな作品を見て下さりとても嬉しいです
思いついたら、続きを書こうと思います。