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魔女が住まう街にて〜Incident analysis by modern witches〜  作者: nashlica
file1:【魔女と欲に溺れる魔術師】 2020年 6月
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第1節 魔女が営む探偵事務所③

PM9:10 探偵事務所 如月


 (みんな)食事(しょくじ)を済ませ、書庫(しょこ)資料(しりょう)(あさ)る。

 食堂(しょくどう)から持ってきたウィスキーを(たしな)みながら、魔術書(まじゅつしょ)を読む。


「この手の『魔術(まじゅつ)』か?それとも、SNS等の媒体(ばいたい)で呼び寄せたのか、後者(こうしゃ)なら勘弁(かんべん)して欲しいものだ」


魔術師(まじゅつし)』である私は、機械(きかい)にはとても(うと)い。正直(しょうじき)現代的(げんだいてき)なやり方はやめて欲しいものだ。


 そもそも『魔術師』とは?


 この(ほし)神秘(しんぴ)具現化(ぐげんか)して(あやつ)ることが出来る人間達(にんげんたち)のことを、人は『魔術師』と呼ぶ。

 星の神秘はそれぞれの(いろ)に分けられ、それを用いて何かをすることを『魔術(まじゅつ)』と呼ぶ。

 ただ、色が何色(なんしょく)も使えるからと言ったり、1つの色しか使えないからと言って優劣(ゆうれつ)がある訳では無い。

 私達は、日頃(ひごろ)より鍛錬(たんれん)研究(けんきゅう)(かさ)ねる事で、自身の成果(せいか)を世に広める事が目的(もくてき)で動いてるのだ。


 梯子(はしご)から誰が上がってくる。


「姉さん。セシリアが来たよ」

「わかった。今行く」


 グラスに入ってるウィスキーを飲み干し、私は梯子を降りる。階段(かいだん)をおり、事務所(じむしょ)に入ると、そこにはソファでくつろいでるセシリアが居た。


「もう来たのか。電話(でんわ)くらいかければいいのに」

一応(いちおう)、かけたのよ。そしたらあなた、全く出ないんですもの」


 私は、ポケットの中に入れ、スマホを取り確認(かくにん)する。すると、セシリアからの不在着信(ふざいちゃくしん)結構(けっこう)あった。


魔術書(まじゅつしょ)を読み漁ってたから気づかなかったよ。悪いね」


 セシリアに詫びながら、私もソファに座る。


「まぁ、あなたがそうなのは(むかし)から変わらないわ。それより、どう?例の事件(じけん)は」

残念(ざんねん)ながら、進展無(しんてんな)しだ。魔術書を読み漁っても検討(けんとう)が付かない。だが今日、良い収穫(しゅうかく)が出たよ」


「ほう?それは吉報(きっぽう)ね。どういうのなの?」

警察(けいさつ)連中(れんちゅう)直々(じきじき)にここへ来たよ。明日、近くの警察署(けいさつしょ)に行ってくるよ」


 私は、話ながらセシリアと自分の分のグラスにウィスキーを注ぐ。セシリアは、興味津々(きょうみしんしん)に質問する。


「へぇ?何かいい収穫があればいいわね」

「あぁ。それに、出来れば早いうちに手を引いてくれるとなおいいんだけどね」

「日本の警察は案外(あんがい)しぶといわよ。私も、何度も捕まった事あるけど、中々しつこくて面倒(めんどう)な連中よ」

「君の事だから、殴り合いの喧嘩(けんか)だろう。それも酔っ払ってる時にね」

「言ってくれるわね。まぁ、ほとんど事実だけど」


 セシリアは、中々酒癖(なかなかさけぐせ)が悪い。昔、ロンドンにいた頃は何度も付き合わされたくらいだ。それで何度も酷い目に会いかけたのも懐かしい思い出でもある。

 セシリアは、私にタブレットを渡す。ファイルを開くと、私が追っている事件をまとめたものだった。


「これは?」

「例の事件の資料よ。これまで起こった事件を一通りまとめたやつね。これの為に2人くらい死んでしまったわ」

「なるほど。なら、そいつらの為にも早めに終わらせないとね」


 セシリアは、煙草(たばこ)を口にくわえ、火をつけて(けむり)を吐く。


失礼(しつれい)。周りを見ずに一服しちゃって」

(かま)わないが、窓をかけてからにして欲しい。窓開けてから吸わないと、ラスティアに叱られるからさ」


 私は、ファイルを見ながら、セシリアに言う。セシリアもまた、煙草を吸いながら、酒を飲んで私を見つめる。


「ケルンでの自爆(じばく)テロ?何があった?」

「少し前にね。ケルンで自爆テロが起きたのよ。そのテロによって死傷者計(ししょうしゃけい)104人、それも昼下がりのデパートを狙った悲惨(ひさん)なテロよ。問題(もんだい)は、実行犯(じっこうはん)全裸(ぜんら)で立ってそのまま爆弾(ばくだん)起爆(きばく)させたってこと。それに厄介(やっかい)なのは、実行犯は前日まで()()()()()()()()だって訳よ」

「そう。なら、『魔術』の(たぐい)洗脳(せんのう)されて起爆するタイミングで解いたって訳か」

「恐らくね。それからしばらくして、今度は成都(せいと)で同じような事件が起きた。こっちの死傷者は合わせて381人。それにタチが悪い事に2割は家族連(かぞくづ)れだったみたいよ犯行動機(はんこうどうき)はさっきのケルンの件と同様(どうよう)ね。2つの事件を足すと500人弱の人間が被害にあってるわ」

中国(ちゅうごく)は人が多いからね。それに、同一犯(どういつはん)可能性(かのうせい)はかなり高いな」

「へぇ?さすがはアルね。この資料を見るだけで、犯人は『魔術師』と読むとは」

「当然さ。こんな不可思議(ふかしぎ)な事が出来るのは、私達魔術師(わたしたちまじゅつし)だけだ。それに、見つけ次第即急(しだいそっきゅう)(ころ)しておかないと手遅(ておく)れになる」

「なるほど。それは『咎人化(たがびとか)』する事?」

「それもそうだが、次の被害を食い止めなきゃ行けないのもある。それに、今は例の病が流行(はや)ってるせいで誰も家から出られない状況だ。抑制(よくせい)が解かれて時が()()()()()()()()


 周りの人達(ひとたち)は、行動(こうどう)を抑制されてしまい、無闇(むやみ)外出(がいしゅつ)ができない。

 しかし、私のような魔術師は別で、基本的に感染はしない。まぁ、そう言う体質(たいしつ)だがら、厄介(やっかい)な事も多々ある。

 ともあれ、個人的(こじんてき)にもこの情勢(じょうせい)にもうんざりしてる所もある。

 変な話、飲食店(いんしょくてん)では無いにも関わらず、行政(ぎょうせい)連中(れんちゅう)から自粛要請(じしゅくようせい)要求(ようきゅう)してくるが、一方的にこっちから断ってる。


「まぁ、落ち着いたら皆、外へと出るでしょうね。犯人はそれを狙ってる感じ?」

「ビンゴ。出来れば、この情勢下の内には方をつけるさ」

「それはあれ?あなたの得意(とくい)手段(しゅだん)を選ば無いやり方で?」

「まぁね。これを終わらせるなら、警察だろうと使えるもんは使うさ」


 セシリアは、グラスのウィスキーを飲み干し、煙草を吸う。


「とりあえず、(こま)かい事はあなたに任せておくわ。私は執行者(しっこうしゃ)としての仕事があるからね」

「ふっ。まぁ、何かあったら連絡(れんらく)しておくよ。それより、この後はどうする?」

「私はホテルへ帰るわ。ここからそう遠くは無いし」

「なら、ラスティアに乗せてもらいなよ。君、だいぶ酔ってるみたいだし」

「えぇ。そうさせてもらうわ」


 ラスティアに頼み、セシリアをホテルへ送らせる。私も、グラスのウィスキーを飲み干し、空を見上げながら煙草を吸う。

 かくして私は、再びグラスにウィスキーを注ぎ、セシリアからもらったタブレットを見返すのだった。

昔に書いた部分はここまでになります。次からは新しく書いたや〜つになります。

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