第2節 陰湿なる教室④
諸々忙しくて、投稿が遅れてすいませんm(_ _)m
最新話です。
PM 10:00 札幌市内の学校
学生達をラスティアの車で家まで送り、私たちはそのままあの学校へ向かう。
いじめグループにいた生徒からもらったメモ用紙で、学校の裏口まで向かうと、書かれていた通り、セキュリティがかかっていなかった。
私たちは、そこから学校の中に入る。
「ここが、日本の学校。なんだかシンプルな感じ」
「学院は、もっと大きいかったしね。そう思えるのは、自然だよ」
静寂な校内に、2人分の声が響く。世間帯では、深夜になる為かこうして会話をしたとしても、声が反響してしまう。
そんな会話をしながら、例の教室に到着した。
「ここが日本の教室か。講堂とは違うんだね」
「一つの教室に、何十人も入りゃ何が起きても仕方ないわけか」
2人は、そんな会話をしていると何かの気配を感じ取る。すると、見えない腕がこっちに向かって放たれる。
私たちはそれを避けるが、教室の壁が強い力によって破壊される。
「何これ! 一体、何かいるの!?」
「こいつは、少し厄介なもんが隠れてるみたいだね。ここまで強いとなると、タチが悪くなるな」
2人は、壊された壁を見て驚きを隠せない。まさか、これほど強いものは呼び出すなんて、予想なんてしていないのだから。
「『幻霊』か。こいつが、この教室の陰湿な空間にさせてる最後のピースか」
「しかも、従来よりも強力みたい。こいつは少し厄介だね」
『幻霊』は魔術を唱え、私たちに向けて放つ。私たちはそれを避けるが、面倒なことに学校に火がついてしまった。
しかし、私は即座に火を吸収することで、大事にはならないで済む。
だが、『幻霊』は攻撃の手を止めることなく、再び魔術を唱える。
「させません!」っとラスティアは、氷花を抜き、『幻霊』を凍りつかせる。
そして、凍りつかせると同時に斬りつけ、『幻霊』は砕け散る。
「まずは、1体ってところでしょうか」
「そうみたい。まだ何体かいるみたいだ」
2人の会話の通り、この教室にはまだ数体の『幻霊』が存在する。しかも、どれも強力な個体となっているというおまけつきだ。
私は、グラムとティルフィングを展開する。残る『幻霊』は、ざっと見て3体。
どんな状態であれ、こいつらを倒さないといけないのは変わらないらしい。
「ここは、1人1体がノルマかな?」
「でも、それしかなさそうですね。姉さん。あまり壊さないでね」
「はいはい。できるだけの加減はしておくさ」
私たちは、それぞれで『幻霊』と交戦を行う。先に、ラスティアが攻撃を始める。
『幻霊』は、魔術を唱えると先ほどと同様の炎を放つ。しかし、ラスティアの冷気によって、炎を鎮火させる。
「その炎では、私の前では無意味ですよ」
ラスティアは、氷花を『幻霊』に向けて振りかざす。すると、氷花の刀身は消え、『幻霊』を切ることができなかった。
『幻霊』は、ラスティアに向けて襲いかかる。だが、ラスティアが氷花を鞘に納めた瞬間、無数の氷の刃が、『幻霊』を襲う。
「『氷花 抜刀術 居合式 弐の方 【雪霞】』。微粒子となった無数の氷の刃が、霧のようにあなたに降り注ぐ!」
無数の氷の刃が、『幻霊』を襲う。無慈悲とも思える量の氷の刃が、『幻霊』を襲い、それによって『幻霊』は消滅する。
ラスティアは、『幻霊』を倒すと、すぐに私たちと合流する。
続いて、明日香もまた『幻霊』と対峙する。二丁の銃を構え、『幻霊』と交戦する。
『幻霊』は、魔術を唱え波を出現させるが、明日香は軽快な身のこなしでそれを避ける。
明日香は、『幻霊』に向けて銃で撃ち抜くが、霊体であるためか銃弾がすり抜けてしまう。
「流石に、魔力を抑えてると、通らないか」
明日香は、口笛を鳴らす。すると、影から黒い猫を召喚する。
「ウィズ。私に魔力をお願い!」
黒猫のウィズは、鳴き声とともに、明日香に魔力を送る。『幻霊』は拳を振るうが、明日香はそれも避ける。
そして、銃弾を数発、『幻霊』ではなく亜空間に向けて撃つ。すると、別に位置に亜空間を展開すると、先ほどの銃弾が現れ、『幻霊』を貫くとこれもまた亜空間へと消えていく。そしてまた、別の位置に亜空間を展開しこれまた同じ銃弾が『幻霊』を貫いては同じく亜空間へと消える。
「どう? 何もできずに、蜂の巣にされる気分は?」
弾丸が、『幻霊』を無慈悲に何度も貫く。そして、ついには耐えきれなくなり、そのまま消滅していった。
最後に、私の出番である。『幻霊』は私に向けて魔術を放つ。しかし、白の炎を放つことで、『幻霊』の魔術を無効化にする。
「返すぞ」っと言いつつ、私は『幻霊』が放った炎をそのまま私の魔術として放つ。
すると、炎の放線は『幻霊』に直撃する。炎の海に包まれ、もがきだす『幻霊』を見て、私はすかさず攻撃を加える。
ティルフィングを右手と同化し、『幻霊』向けて放つ。
「『三重魔術 上級展開・『黒炎』』!!」
黒い炎が、『幻霊』を包み込む。すると、『幻霊』は徐々に黒い炎に包まれていき、次第に消滅していった。
「これで全部か。こんなのが、まさかこの教室にいたなんてな」
「魔術師でも、幻獣召喚には専門の知識がいるのにそれも『幻霊』を4体召喚していたなんて。
それを、非魔術師が行えれるなんて」
「それをやり遂げれたんだ。その術者は、相当なセンスがあるんじゃない?」
私は、再び教室の中を見渡す。視界に映る歪なものはもうないようだ。
「結界を張り、外からの認識を遮断していじめを誤魔化した。糸を張って、同時に針を展開して刺すことで、洗脳の魔術を付与した。
その維持装置として、『幻霊』を使役して4体配置したっと。
こうすることで、術者の魔力の負荷を最低限にし、合法的にこの教室を支配していたという事になるのか。
それなら、あの時点で私と『仮面の魔女』も気づくことができなかったと言う訳か」
「でも、これでそれも解けたなら、もう終わりじゃない?」
「だと、いいんですけど。今の若い子達は、変に起点がいいからこの後の事が考えづらいのが現実ですよね」
ラスティアの言う通り、Z世代と言われる子達は、変に知恵が回る。
今回より、もっと悲惨なことが起きるとも考えられる。そうしないためにも、しばらくは様子を見るのが最適だ。
時計を見ると、時刻は深夜0時となっている。
こうして、私たちは騒ぎが起きないうちに学校を後にしたのだった。




