【73話】雷◾️誰にも見られない場所
◾️◾️サンダー視点◾️◾️
しばらく道の無い森を進む
【サンダー】
「なぁ?まだ奥まで行くのか?」
いつの間にか俺の前をズンズン進んで行くルナの背中に叫ぶ
【ルナ】
「絶対、誰にも見えない場所に行くの!」
【サンダー】
「それにしても、かなり歩いたぞ?もう良いんじゃないか?」
俺の問いかけにルナが黙って足を止める
【ルナ】
「・・・・絶対、誰にも見られたくない」
本当に怯えた様に震える声でつぶやいた
【サンダー】
「はぁ~・・・多分、大丈夫だろ」
そう言いながら落ちてる枯れ木を集めているとルナも黙ってそれを手伝ってきた
適当な量の枝を積み上げ落雷を落とし発火させる
バチバチと少しづつ火の威力が上がって行く
・・・次は食料の調達に行くかな
「へ~!すげぇ!雷でも火がおこせるんだな!?」
何処からとも無く声が聞こえたと思ったら
木の上からファイヤーが跳び降りて来た
【ファイヤー】
「こんにちわ~!」
そしてニコッと元気に挨拶をしてきた
【ルナ】
「ファッ!ファイヤーさん!?どっどうして、こんなとこに居るんですか!?」
驚き焦りを隠せない様子のルナが声を上げた
【ファイヤー】
「散歩だよ、散歩~、二人はこんな所で何してんの~?」
そう言いながら、チラッと今おこしたばかりの焚き火を目を向けた
【ルナ】
「っ!!たたたたたたきびですっ!!!」
信じられないくらいに声が裏返りながら叫んでいる
【ファイヤー】
「へ~?何で?」
【ルナ】
「ささささささささむくてっ!!!!」
さらに声を上げて答えている
・・・逆にめちゃめちゃ怪しい感じになってるのが分からないのだろうか?
【サンダー】
「お前は、ほんとに突然現れるな?」
とりあえず話を変えてやる
【ファイヤー】
「俺って趣味が散歩なんだよね~」
そんなルナをあまり気にしてない様にお気楽な調子で喋る
・・・まぁ、今回は天の助けだな
【サンダー】
「んじゃ、暇だな?飯おごれ」
【ファイヤー】
「はぁ?・・・まだ夕飯には少し早くないか?」
俺の要求に空を見上げて不思議そうにつぶやく
おそらく太陽の位置を確認したのだろう
【ルナ】
「サッ、サンダーっ!いきなりそんなの失礼だよっ!」
慌ててルナが止めに入ってくる
・・・なら丸焼きを食うのか?と聞いてやりたかったが泣かれたら困るので止めた
【ファイヤー】
「ん~まぁ、せっかくルナちゃんが居るしね~、一緒にご飯食べようか?」
そう言ってルナに笑顔で問いかけている
【ルナ】
「でっ、でもこの前、貰ったお金のお礼も、まだしてないのに・・・あっ!!そうだっ!!お金、ありがとうございましたっ!!本当に助かりましたっ!」
やっと思い出した様で念願のお礼をガバッとファイヤーに頭を下げ高々に叫んだ
【ファイヤー】
「あ~、あの金は気にしなくていいよ、どうせ俺の金じゃないしね~」
本当に気にしてなかった様でニコッと笑い手をパタパタと振っている
【ファイヤー】
「少し歩くけど付いてきなよ、良いもん食えるぜ~?」
そしてニコニコ笑いながら何処かに向い歩きだした
【サンダー】
「俺は行くぞ?」
ルナにそう告げて早々にファイヤーの後に続く
【ルナ】
「わっ、私も行くよ!」
その後を慌てて付いてきている
・・・とりあえず、まともな飯にありつけそうだな




